youtube音源変更により、2008年3月24日にエントリーした記事の再掲載デス。
●深遠、静謐・・・アルヴォ・ペルト ビアティチューズ(山上の垂訓) The Beatitudes、Arvo Part
「世界は音なり ナーダ・ブラフマー」というインドの聖典の言葉があるが、世界は振動していて音(vibration)に満ちており、人は音を通して大宇宙の原理に触れる。実際、ワシら自身も震動の固まりであるので、音そのもの。波動がぴったりと合う音楽に触れると、魂が震えてきて共鳴し,大きなうねりになる。思わず、身体を脱ぎ捨てて,この音と一体になってしまいたいという感覚に襲われたりするのであった。
何度聴いても鳥肌がボツボツと発生してしまう曲のご紹介でございます。別に前もって宣言しておくほどのこともないが念のため、ワシはクリスチャンではありません。でも教会音楽スゲー好き(クリスチャンポップじゃないよ)。教会音楽のためなら、ソルトレイクシティのモルモン教会まで足を踏み入れてしまう根性もあります。てか見事なのよ、あそこのパイプオルガン。(←クラシック音楽ファンのくせに欧州に縁がないやつが教会を例にあげるとこうなってしまう。悲しい。。。)
んで、本日の曲はアルヴォ・ペルトのThe Beatitudesです。詩はタイトルの通り、新約聖書のマタイの福音書から「山上の垂訓」として知られる「心の貧しい人々は、幸いである」など8章からなる幸福の説教です。ペルトと信仰は切っても切れないものがあるので、歌詞への理解もなければ曲は味わえないかもしれんのだが、まあそこは大目にみてやってください。
歌詞は新約聖書のマタイの福音書より
The Beatitudes (St Matthew 5:3-12)
Blessed are the poor in spirit,
for theirs is the kingdom of heaven.
Blessed are they that mourn,
for they shall be comforted.
Blessed are the meek for they shall inherit the earth.
Blessed are they which do hunger and thirst after righteousness
for they shall be filled.
Blessed are the merciful,
for they shall obtain mercy.
Blessed are the pure in heart,
for they shall see God.
Blessed are the peacemakers,
for they shall be called the children of God.
Blessed are they which are persecuted for righteousness’ sake
for theirs is the kingdom of heaven.
Blessed are ye
when men shall revile you
and persecute you
and shall say all manner of evil against you falsely
for my sake.
Rejoice
and be exceeding glad,
for great is your reward in heaven,
for so persecuted they the prophets which were before you.
Amen
バックにはオルガンが流れているんだけど、最初のうちはそれが聞こえるか聞こえないかくらいの微かな音で、それぞれ章の出だしの言葉「Blessed」は美しい不協和音で伸ばされて強調される。ヘ短調で始まって、ペルトお得意の反復する音が少しずつ変化して淡々と進んでいく。歌の中で、ネガティブな言葉「persecute」「evil」「falsely」「revile」などは不協和音で歌われ、「rejoice」「glad」「heaven」などはキレイなハーモニーだ。で、たいした抑揚もなく進んできた曲が「Amen」で一気にクライマックスになる。ソプラノとバスがそれぞれ上下で一定の音をドローンし、中でアルトとテノールが、メロディを取る。アーメンが歌い終わるやいな、そこで今までずっと静かに歌と溶合いながら流れていたオルガンの音が一気に溢れ出てくる。この曲は最後の一言のために作られたんじゃないかと思うほど(笑)オルガンは低音と高音の一定の音をドローンしつつ、徐々に下降しながら登場したコードを逆行し、果無く消えていく。オルガンの最後の音が消えてからも曲は終了せず、しばらく音のない余韻を味わう。シンプルな音の積み重ねと反復の中の見事な美しさに感動し、ノックアウトされてしまうのである。
この曲のiTunesダウンロードはこちら。iTunesでダウンロードできるバージョンは、Paul Hillier版。他のよりもテンポが遅く、より空間的で神秘度高し。非常に美しいです。
このバージョンはCD「DE PROFUNDIS」に収録されてます。
侮れないベスト盤はこちら。一時期聴き倒してダメにした1枚。これに収録のThe Beatitudesが一番好みっす。(Choir of King’s College, Cambridge/ Stephen Cleobury)Arvo PxJrt Sanctuary
Comments
trackback uri
この曲でわしには鳥肌ぽつぽつ立たなかったな、、、
生理前で乳首が立って痛い! 関係ねーか。
みっちゃん>
オタクな話題にブラ下がってくれてありがとう(笑)実は過去に下書きだけして投稿してない記事がいっぱいあるので、ちょっとずつ出していこうと思ってよ。
んで、あーた。ワシだって、iTunesやamazonの数秒の視聴くらいじゃ鳥肌も乳首もたたんよ(笑)こりゃちゃんと最初から最後の音が消えるとこまで聴かないと。youtubeとかにナイので全曲通して紹介できないのが残念。
てか、生理んときって乳首立つのか?ワシのは立たんぞ。
タイトルが「山上の垂訓」で、中身が乳首が立つか立たないかの論議はいかがなものか^^;主イエスキリストさまも顔を赤らめてるのでは( ̄△ ̄)
父>
乳首は奥が深いのであーる。父も修行が足りんなあ。乳首と教会音楽との関係について、いつか個人的に垂訓しちゃろうではないか。
あっははははははははは、、、、
乳首は女性のシンボルであるからな。奥は深い!!
生理前にさ、妊娠中の様に乳が張って乳首が立って痛い。
てか、おまいら!ワシが深遠で極上に美しい曲を紹介してるっちゅーに、なんでコメント欄は乳首ばっかしなんだっての!
こんな深遠な曲聴いて乳首立つ云々とは驚愕。
フィリピンの竹でできたオルガンの音を思い出した。また聴きに行こうかな?
久しぶりのPartネタですね。The Beatitudesも素敵です。
↑
上を見ると、全てのコメントに「乳首」の文字が…。
今見ているテレビのCMも映画「おっぱいバレー」の予告でした(笑)。
洛さま>
だからたたねーんだっつってんのに!
竹で出来たオルガン???へえ?どんなのどんなの?ワシも聴きたい!!
Bergさん>
過去記事上げっす(^^; 音源がついたので♪
あ、そのおっぱいバレーの予告編、ワシも見たぞ!きっと海外でも話題になりますな(^^;
The Beatitudesはおっぱいとは関連ないはずなんだけど、おかしいなあ。
有香さま
コメント多謝。
そのプリンターが昨夜届きまして。なにしろA3ノビ対応というヤツですからケッコーなガタイです。週末にはセットして「ひとり藤原新也」とキメます。
それにしても、最近のコンパクトデジカメの1000万画素クラスになるとA3にプリントアウトしても画質が劣りません。デジカメ時代になってからは撮った写真はそのままパソコンに保存するだけというのが多いですが、プリントすると写真の愉しみが広がりますね。
さて、今朝の東京はとっても爽やかな陽気で「一等賞!」をあげたいくらいです。ゴールデンウイークももうすぐ、老骨キシませて労働に励みましょう。
えあじん
深遠な音楽を聴きながらコメント欄を読み進みましたが、そのギャップが非常に楽しかったです。
あっはっは〜〜!!
えあじんさま>
そういえば、デジカメ写真をプリントするって、ほんとにしたことがなかったです。人にあげるときもディスクで渡しちゃったりだし。プリントもまたいいもんですよねえ。キレイに出来たら、またブログで教えてください♪
それよりわたしは新しいデジカメ欲しいかも〜〜
ブライトアイさん>
ほんと、なんでそんなんなちゃったんだろね!ワシの意図とは違う方向へいっちゃったんっすよ。みっちゃんのせいで。ぎゃはは