さて、前回のエントリーは、ブラームスとクララ・シューマンの話題(話題ってほど内容ない)でしたが、本日はイチオシのワシのブラちゃんCDをご紹介したいっす。
NEW AGEのブラームス?
このCD、アメリカのショップでNEW AGE音楽に分類されててね。こっそりクラシックのブラームスの中に放り込んでその日は帰ったものの、なんとなく気になって後日入手(再びNEW AGEセクションに戻されてた)、そのときはAccentusのことも全然しらなかったので、New Ageに分類されていたブラレク(ブラームスのレクイエム)とはいったいどんなじゃ、という単なる好奇心で買ったのよ。
ブラームスのドイツ・レクイエム、ロンドン・バージョンとは
レクイエムって普通、仰々しくて重いオーケストラに暗い合唱がセットで付いてくるわけだけど、いったいどんな金持ちがフル・オーケストラに大編成のクワイアで葬式するんだっての。そういうことに気付いた(かどうかは知らない)ブラームスは2台のピアノ4手verでドイツ・レクイエムを編曲。管弦楽のレクイエムの作曲を終えた3年後にピアノ版の編曲を完成させ、英ヴィクトリア女王の前で初演されたつーことで、ロンドンバージョンというのだそうです。そして、このレクイエム、古今東西の作曲家の大先生方が書きまくったレクイエムとは、根本的に違うんですね。実はこれは死者の鎮魂歌ではなく、大切な人に先立たれた後に残された人へ捧げられた慰めの曲なのです。歌詞を見れば、レクイエムのラテン語の決まった歌詞はどこにもない。
Accentusのドイツ・レクイエム(ロンドンver) ブラームス
聴いてみると、こりゃニューエイジ音楽に分類されるのも無理はないかも、とスグに思った。てか、無理はないにしても、クラシックのブラームスの棚にあるべきものだと思うんだが、ニューエイジ棚にあったのは、CD屋の主の陰謀だわね。ウソっぽい癒し系と言われる音楽があまりにもバカみたいに氾濫しまくっておるので、そんな偽りの見せかけばかりの癒しの音楽を求めている人にこれを紹介したかったのかもしれない。大きなお世話でクラシック棚へ勝手に移動させたりしてゴメンナサイ。ほんとにそんじゃそこらのイカニモな癒し系聴くんだったら、クラシックはお宝の山よね。ディズニーランドでスペース・マウンテン乗るのと、スペースシャトル(スターゲイトでもエンタープライズ号でもいいぞ!)で本当に宇宙行っちゃうくらいの違いがあんのよ!でもまあ、本当の宇宙なんぞ行きたくない、あたしゃ遊園地がいんじゃ!ってこともあるんで、癒しモドキもちゃんと需要があるわけだけど。
あ、だんだん大げさになってきた・・・
ピアノ版のドイツ・レクイエムは穏やかで優しさに満ちており、管弦楽版とは全く違う魅力に溢れているのです。オーケストラ版を聴き込んでると,一瞬物足りない音に聞こえるかもしれんのだが、いつのまにかそんな印象は勝手に消え去ってます。そして、好みの別れるところだとは思うけど、アクサンチュス・クアイアのピュアな歌声にすっかり魅了されちゃってウルウルに。
アメリカの某CD屋で、このアクサンチュスのブラレク@ロンドンverだけがニューエイジに分類されていたのは何故なのでしょうか。他のクワイアによるブラレク@ロンドンverを聴いていないのでわからんのですが、アクサンチュスの歌声の持つ繊細さでしょうか。どちらかといえば、グラウンディングしてなくて、ちょっと地面から離れた印象があります。
ようつべに2曲目の「Denn alles Fleisch, es ist wie Gras(人は皆草のごとく」)」がありました。重めの章ですけど。途中ブチ切れの続き→Brahms: Ein Deutsches Requiem – Mov. 2 (Pt 2/2) Accentus
ブラームス;ドイツ・レクイエム(ロンドン版) アクサンチュス [Import from France] (Brahms: Ein Deutsches Requiem) @Amazon.co.jp
ドイツ・レクイエム(ロンドン版)アクサンチュス(@HMV)
完全4手ピアノ版で聴いてみたい
思うんですけど、ブラレク@ロンドンver、もしかして、完全ピアノ版なんてのもいいかもね?いや、ワシは人の声は最高の楽器だと思ってるし合唱に文句があるわけじゃないんだけど、きっと素敵だと思うのよ。とっておきの癒し系音楽になるんじゃないかと。
Accentusって有名だったのね
ところで、Accentusって日本ではラ・フォル・ジュルネでスターバト・マーテル歌ったりして、結構知られてるんだね。あたしゃこのCD買うまで全然しらなかったもんね。聴きたかった!!!くそう、東京在住羨ましい!つか、今年のラ・フォル・ジュルネはバッハ大先生なんすね。ああ、帰りたい・・・。一度も行ったことねーっつの。
Comments
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こんばんはです。
これは、歌が明確に聴き取れて良いですね。オケがどんな役割をしていたかというのを、逆に勉強できます。ジュリーニ、ヘレヴェッヘ盤などとともに愛聴盤になっております。
再び、こんばんは。
ちなみに私は持っていませんが、
こんなの↓ありますよ。
http://ml.naxos.jp/album/8.554115
ピアノだけver、あったんですね!視聴してみましたが、なかなか素敵!こまったな、色々ありすぎて。キリないっす。
同時にAccentusの他のトランスクリプトもんも聴いてみたいですー。
元中古レコード店勤務ですが。
棚に陳列するのって。
ようは「それを求めている消費者がどの棚をみるか?」
って事に重きを置いてましたよ。
クラッシックでも、演奏家や企画別で置く場所買えてた気がする。
日本での、15年以上前の記憶です。
なるほどね、販売戦略なのかー。
あのCD屋の主ななかなかの通なのかもしれんな。いくつかある同じ楽曲の中で、あれだけをNewAgeに入れたって。
てか!!
ブラームスがどうのっつーよりも、あのクワイアがアルバムのアーティストってことで、自動的にNewAgeになったのかも。覚えてないけど、わしAccentusの棚見てたのかもね!?