フォーレさま(1845−1924)、164歳のお誕生日おめでとうございます。
この記念日に有名曲を差し置いて、これ!
月の光/フォーレ (←クリックでyoutube開くよ)
月の光 (ヴェルレーヌ/坪田般彌訳)
あなたの心は選びぬかれた景色そのもの
現われ出たる仮面姿やベルガマスクは艶(あで)やかに、
リュートを奏で踊っているが、風変わりな
仮面の下では、どうやら悲しんでいるらしい。
勝利の恋と、時宜に適した人生を
短調のしらべで歌いながらも、
自分たちの幸せは信じていない様子
かれらの歌は月の光とまじり合う、
悲しくも美しい月の光は
木々の小鳥たちを夢みさせ、
噴水を、大理石の像のなかから噴きあげる
姿よい噴水を、恍惚とすすり泣かせる。
clair de luneより引用
ドビュッシーも同じ詩を使って「月の光」を作曲しましたよね。ドビュッちのも大変な名曲で、視覚的にキラキラで目がつぶれそうなほどですけど、フォーレのはもっと「静」ですよね。決して華やかではないが、静謐で美しい旋律に歌がそっと寄り添っているような。前奏に登場するメロディが切なくて、胸が痛くなるくらい。どしてこんな曲が書けるんだろなあ。
Comments
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こんにちは私はフランス人です. Faureのような作曲家が母国にいたことを誇りに思ています. 月の光は上品で優しく美しい音楽です.
有香さんのブログはFaureの繊細な美を聞き心があります. Paul Marie Verlaineは好きですか.
Jean Laurent
はじめまして!コメントありがとうございます!
そうですよ、フォーレとかドビュッシーとかラヴェルとかサティとかプーレンクとか当時のフランスのアートはとんでもないことになってましたね。素晴らしいっす。
ヴェルレーヌは正直に言いまして、この曲があったから知った名前で他のものは一切読んでません。ランボーだったら高校生くらいのときによく読んだんですが。