ロッキー山脈の山の中の家、Frigid Heightsでの
雪解けと共に一斉に芽吹く野草たちには、毎年感嘆したものです。
フロントヤードの向うには、雪をかぶった大陸分水嶺を望み
鈴のように音を鳴らしながら飛び交うハチドリや
風に身を任せ揺れる若草色のアスペンや
短い夏を精いっぱい咲かせる色とりどりの野草たちで、
天国の風景ってこんななんだろうなあと。。
今年の2月に死んだワンコの太郎と、
2006年の12月に死んだ黒猫のチョイチーと
それから小さな子供達と一緒によく森を歩いたっけなあ。
小さな花が多い高海抜の野草の中でもひと際上品で優雅なのは
薄いピンク色の清楚な野バラで
森を散歩すると、自動的に鼻歌してしまったのが
マクダウェルの「野バラに寄す」という曲です。
今日、娘とコロラド時代の思い出が話題にのぼっていて、
この歌覚えてる?って聞いてみたら、
あの女ったら、さっぱり覚えていやがりませんでした・・・
ワシの一生の中でも、もっとも幸せな時期として記憶に残ると思う。
ちょっと前まで、自分が一番自分らしく充実していたのはアフリカ時代だと思っていたんだが
子供達が一人二人と巣立っていくと、
あいつらがみんな揃って小さかった頃が
どんなにかけがえのない時間であったかというのが身に沁みますな(涙)
この体を離れるとき、
この曲が遠くから聴こえてきそうな気がするのです。
IMSLPより、パブリック・ドメインの楽譜を無料ダウンロードできます。
Comments
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なんか素敵だなぁ。。。しみじみと。
yukaさんが綴る風景が目の奥に浮かぶような。。。子供達と手を繋ぎ、ワンコとニャンコも一緒にお散歩するキラキラした光景。
鼻歌が「野ばらに寄す」だなんてほんとうに素敵。。。
小さかった子供達のその時の一瞬の表情、声、その時の空気感、陽射しや風、空。。。
お子さん方が成長された今思い起こすと、それはそれは涙が出るほどキラキラした思い出なのでしょうね~
それにしても女の子の方が現実に生きているんでしょうか~(笑
昨夜アリアを弾いてくれた次男さんにすごく感動したけれど、野ばらに寄すも覚えていたなんて。。。
yukaさんが次男さんのことがたまらなく恋しくなった気持ちが伝わってきちゃった(涙 きゅ~ん。。。
ふり〜じあさん、ありがとう!
さっき@MusikHalleさん宛にツイートしたんですけど、次男は聴いた音はスグにピアノやギターで弾けるんですね。なので、ワシが「これ覚えてる?」といって音を聴かせたら、その場であのくらいリピートするのは朝飯前なんですよ!確信犯だぞ、あの男。母ちゃんを喜ばせて、金送ってもらいたいもんだからw
最近、ついつい過去の思い出の中に沈没してしまうワシです。もっと今に生きなければ。
ゆかさん。。。今日の話、泣けるよ。。。
自分の時間をねん出するのに四苦八苦していたあの子育て時代が
一番充実していたんだなあと思い返していたところでした。
本当に生意気で反抗盛りの14歳の息子が言葉の分からないアメリカで、
何とか飛べないかと、エルエステロ湖の傍で両手をバタバタ、バタバタと無心に一人遊びに興じていた姿を思い出すと、愛おしさと切なさでいっぱいになります。
涙でPCの画面が見えなくなってきます。
のりこさん、なんだか子離れせにゃならん母親の宿命ですかねー。ううううう、飛ぼうとしてたのか!両手バタバタ、想像するだけで涙でてくる!