シンセサイザーの音は音が消える時に原子が数個動いているだけだが、グランドピアノでは何十億もの分子の動きが感じられる。
(Brian Eno)
ワシはシンセサイザー音楽が苦手である。十代の頃にはタンジェリン・ドリームだとかの電子音楽バンドにもハマったし、昔のイーノとか、プログレ・ファンとしてかつてこよなく愛したエディ・ジョブソンやキース・エマーソン、リック・ウエイクマンなんかはヒーローでもあったので、その当時の音楽はいまだに懐かしいこともあって楽しく聴くことができるんだけど。(←この御3方に関しては音よりも超技巧と変拍子を楽しんでる部分もあるが)
ワシの耳にどうも馴染まんのは、いわゆるヒーリング音楽とされているもので、装飾過剰にシンセがビィヨ〜〜〜〜ン!シュワ〜〜〜〜!ボワ〜〜〜〜ン!キラキラ〜〜〜〜ン!って鳴ってるやつだ。どうも機械に精神が持っていかれそうな気がして、行き場を間違えるような恐れがある。そういう音で辿り着くのは、ヒンヤリとした冷たい金属的な空間であり、なんか騙されているような気がしちゃうのだ。なので、ワシは電子音楽ではリラックスも瞑想できないのである。(どっちにしても瞑想中ってあんましアレコレ音ないほうがいんだけどさ)
最近の音楽はコンピューターから誕生する。楽器の演奏能力や音楽の知識がなくても、気軽に作曲を楽しめるという画期的なツールで、ウチの息子たちなんてほんの数時間くらいで、電気鍵盤楽器の多重録音機能を使ってフツーにその辺で鳴っててもおかしくないような音楽を完成させてしまう。
もちろん、芸術の産みの苦しみや喜びを経て、直感や技術や全てを取込んで出来上がった電子音のヒーリング音楽もいっぱいあるのはわかってるし、好き嫌いは別として、そいうのは聴けばわかるよね。でも、巷で大量生産されているもののなかには、ヒーリング音楽の特徴的な「高みに昇っていけそうな音(ビョ〜〜ンとシュワ〜っぽい上昇系の音)」だの「大地に帰っていけそうな音(ゴワ〜〜ン、ボワ〜ンのグラウンディング系の低音)」のツボをおさえたインスタントっぽいヤツがやたらあって、こういうのは耳にするのが辛いっす。
電気によって人工的に作られた揺らぎではなく、世界でただ一つの楽器である人の声とか、演奏者の繊細な手や息の動きから空気を振るわせて耳に伝わるオーガニックな音に勝るものはないと思う。(録音されたもんをスピーカー通して聞いてんのは電子音じゃんって言うなよ)シンセサイザーだけじゃなくて、電気を通した楽器による音楽は、刺激が強くてシビレるっちゅーか。
てか、こういう趣向って、ただの加齢か???
げっ。
【バッハ大全集-デジタル・バッハ・エディション(iPod120GB)】
昨日の記事でTBさせて頂いたgarjyuさんのブログの過去記事にiPodにバッハ大全集を入れて販売という記事があって、そういえばまだあるのかなと思って再度HMVにアクセスしてみたら、以前80GBだったのが120になっておった。120GのiPodにバッハ大先生のCD172枚分が収録済で販売ってスゲー。それでもデータ使用量は全体の約16%っちゅーから、まだまだたっぷり余裕あり。世の中変わったもんだのう。ちなみにこの大全集のCD172枚って重さ40キロにもなるんだって。昔のLPレコードと比べたらもの凄い省スペース!バッハ教の信者としては、喉から手がでるものであります。やっぱしiPod必須かしらん。
Comments
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最近遠隔ヒーリングをやってもらって(ワシの事だからモチタダ!)瞑想を薦められたんじゃが、これが中々雑念ばかりで出来んのじゃ。Dr. Brian WeissのCDで試してもいつの間にか寝とるし。うーーーん、誰でも瞑想しやすい音楽とかってあるんかの?有香ちゃんは霊感強そうだの。ワシも強いと言われたが実感が分かん…。
すごいその気持ちわかりますw
たまにいい曲もありますけどね、ちょこっと聴くのは新鮮で気持ち
良いときもあるけれど、ずっと聴いたら飽きるんだろうなーって感じてしまいます。
やっぱりオーガニックな生音には勝てないですね♪
ビィヨ〜〜〜〜ン!シュワ〜〜〜〜!・・・の表現ウケました(笑
cat姐>
いやー、寝るぞ、絶対!(笑)ワシの瞑想の敵は雑念より睡魔!(てか雑念もすげーけど)音楽より、ヘミシンクをためしてみたら??そうんじゃなくて、誘導系のやつ。きっといいと思うぞ。ワイス博士のは、間合いが短過ぎてワシには不向きであった。
あきこさん>
そうそう、別にフツーに聴ける曲もあるよね。人工的な印象は拭えないけど。シンセでビュンビュンやられると、脳が疲れちゃうのよね。やっぱ自然の音がいいのう。
ヴァンゲリスなんかもそうだけど、シンセ奏者の多くは最初の頃はシュワワのキラキラ〜ンで、しばらくすると飽きて来て普通の楽器みたいな音作りに傾いて行く。ところが、最近はでデジタル音源を使った編集が容易になったので、いかにも「シンセです」というような音が廃れて来た訳ね。それで、またもとのシュワワのキラキラ〜ンを使ってみるという繰り返しっぽい。だいたい、7年〜10年くらいの振幅で振れている感じ。
最近はペルトではなく、ウィーン少年合唱団の聖歌で寝てしまいます。歳だな。(^^;
ご無沙汰です。
私も全く同感!シンセって苦手と言うか、cheeseyな感じがして・・・ヒーリング系の音楽もどうも・・・。なんですが、そんな私がそれ系(ってどれ系?苦笑)のコンサートの仕切りをしてしまうんだから、世の中、一寸先は闇だとマジで思います。まぁ、クリスタルボウルとボーカルだから、オーガニックといえばオーガニックなサウンドなんですが・・・。
Bergさん>
おひさしぶりです!そういえば、テクノとかも一時思いっきり廃れてまた復活しましたもんね!そうか、巡っているのか。最近の巷の音楽は、コンピューターで誕生したものが多そうです。ま、発生源はそこでも血が通ってればいんだけどさ。
それにしても少年の声で眠りにつくなんて、なんとも優雅じゃございませんこと?
収穫の女神さま>
こちらこそご無沙汰っす!あははは、そうだ、女神様ったらお仕事(笑)ぎゃはは。オーガニックなヒーリング音楽でも、いかにも系のヤツってやたらありますよね。美しく素敵なクリスタルボール音でも、あの系統で押しつけられちゃうと、やっぱりウンザリしてくるわなあ。わかるわー。
わかりやすい超ピコピコならまだカワイイ。でも2秒で飽きる。
オーガニック音でね、チューニングが微妙に狂っていて、ホンキートンクって言うより、お前、耳可笑しいんちゃうんかい!って言うのが案外耳に障ってイヤだなあ。。。
バッハ先生の、すごいね。売り方のアイディアがマーベラス!
ipodイイのよ。
ずーっとすごい数の曲なり講演会なり(かなりアヤシイ?)英語の勉強のための老読本などを入れて音の図書館にしていたんだけども、使いすぎてダイヤルがイカれちまって、worrentyが切れたので、電話が壊れたのを機にiphoneにしちまいまいした。
世の中便利になったけども、ほんとーにaddictive!!困っちゃうよ(笑)
Masayoん>
あははは!!この前さ、ルネッサンス音楽のミニコンサートにいったとき、一番最初の曲がさ、緊張してたんだかなんだかわからんけどよ、凄まじいホンキートンクだったのよ!!あれはちょっと歌ってる人が気の毒になりました(^^;こんなハズじゃない・・・って思いながら、中断できずに歌ってたと思うから(笑)
そうだよなあ、色々使い道あるよなあ、iPod。しかもMasayoんったらiPhoneにしたって、うらやましい・・・。てか、Masayoん、英語の勉強なんかもしれるって、エライなあ。
あのね、トモダチがサンタモニカのプロムナードで歌うたったのよ、そのときのアイルランドのバグパイプが横で歌い始めたら、あの『ゆらぎ』で音がとれない。すごいねえ〜、微妙なオーガニック音っていうのは。
英語の勉強しはじめても「老読本」はマズいよなあ。お前、ごっつババアやろ、って。朗読だから。。。
三冊あるんだけど、わからないコトバが多くてススメてないのでござる。
なさけなー。
今私にiphone語らしたら、店員ほど語るぞ(笑)。
Masayoん>
ぎゃははは!!!あのバグパイプの爆音が近くにいたんじゃ、他の音なんて存在できません(笑)次男がモントレーの大晦日のパレードをバグパイプで先導したとき、パレードの仁の次が小編成のマーチングバンドだったんだけど、バグパイプの音があまりにも凄いってんで、かなりの距離を置かれました。でも、アイルランドのバグパイプっちゅーたら、ハイランド系と違って、郷愁系の優しい音色のやつかな?イーリアンパイプっちゅーたっけ。音の揺らぎに持っていかれるっつーのもわかるなあ(笑)
ふーん、iphoneもってねーからわかんねーよ。いらなくなったら送ってください。喜んで頂きます。くそー。
>ヒーリング音楽やシンセサイザー音楽
苦手なのが多いです。
飽きてしまって最後まで聴かないことも。
ブライトアイさん>
ブライトアイさんが前に送ってくれた、Tom Kenyonだっけ、あれはよかったなー。なんとなくリゲティのルクス・エテルナ風でもあり(^^)