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Om Lokah Samastha Sukhino Bhavanthu

My Life in the Bush of Ghosts / Brian Eno and David Byrne

 
Posted on 2007年4月30日 (月) 12:11 am
Filed under ロック/プログレ

ディネーセンの「アフリカの日々 」と共に、アフリカへ旅立つ頃に読んでいた本がエイモス・チュツオーラの、あの奇想天外な「やし酒飲み 」だった。あのアフリカを舞台に不気味で錯乱系の世界を描き出す著者が「My Life in the Bush of Ghosts(邦題:ブッシュ・オブ・ゴースツ )」という本を出版していた。ワシとしたことが読んでない!!ブライアン・イーノとトーキング・ヘッズのデビッド・バーンは、この本からのインスピレーションで(といいつつも2人は実際音楽の作成前に本は読まなかったそうだ(笑))、同名のこのアルバムを作ったそうである。
アマゾンの説明より:

ブッシュ・オブ・ゴースツ
内容(「BOOK」データベースより)
町を出た少年が迷い込んだのは、ゴーストでいっぱいのジャングルだった。耐えられぬ悪臭を放つもの、奇妙なかたちをして不思議なしぐさをするもの…。ヨルバ族に先祖から伝わる物語をふまえて、ドラム・ビートに乗せて紡ぎ出される幻想の世界。ナイジェリアに伝わる伝説をもとに紡ぎ出された幻想文学。『やし酒飲み』に続き西欧合理社会に衝撃を与えた傑作。

My Life in the Bush of Ghostsさて、アルバムのほうは1981年の発表っす。(左のカバーは新しいやつ)いつもながら、イーノの作品っちゅーのは全く時代を感じさせないねえ。今聴いてもめちゃ新しい。アフリカのリズムを基本に、声のサンプリングが大きな要素になっていて、ラジオの電話談やら牧師さんの声やらアラビアの祈りなど、あちこちで拾ったものを音にシンクロさせて融合させている。ワシはこの81年に出たレコードを持っていて(実家のどっかにある)、その後いつだったかCDが出たときに買いなおしたのだが、その後発売されたCDには、レコードB面の一曲目だった「Qu’ran」がイスラム界からの苦情で曲リストから外されてしまったのねえ。今は違う曲がはいってて、Qu’ranすごくよかったのに残念。冒涜というかコーランをサンプリングで音に乗せてあるですが、ダメなのね、やっぱり。あちらの気持ちもわかるけど、あのアルバムのファンとしては幻の曲になっちゃいましたね。ワシ、持ってるもんね(^^)うふふふふ♪ちょっと自慢だわ♪
んで、2006年に新たにリマスターされて、未発表曲がたっぷり加わり再発売されたようですね。こちらは持ってないんだけど。ま、いっぱいボツ曲が加わったとしてもQu’ran入ってないしい。(ってまだ言うか)

Amazon.co.jp
ブライアン・イーノとデヴィッド・バーンの『My Life in the Bush of Ghosts』は完全な幻想だ。「作り込んだ」ヴォーカル、カット&ペーストのアレンジ、ファンクのリズムと世界のあらゆるものから受けた影響を包括し、この2人の物議をかもす作品は、現代のダンス・ミュージック、ワールド・ミュージック、ヒップホップ、オルタナティヴ・ロックの創造的な相互交換作用と技術的な革新を予言した。『My Life in the Bush of Ghosts』のこだまはビンテージのヴォーカル・サンプルで作ったモービーのアンセムにも、ミッシー・エリオットとティンバランドの抜群にエキゾチックなビートにも、シェーヴリー・コーポレーションの中東のアクセントが効いたチルアウトな曲にも、ビョークの超自然的な音景にも聞こえている。

今までこのブログでは、瞑想的なイーノの曲ばかりを紹介してたけど、これはかなり違うので、プラトゥー・オブ・ミラー系の世界を想像して耳にすると鼓膜に穴が開きますので注意してください(^^)
81年発売当時のCDの曲目です。何を言ってるかってのはイーノウエブでどうぞ。Youbuteのリンク切れあるかも。気付いたら入れ替えてますが。)

  1. America Is Waiting (声:80年に拾ったラジオのホスト、人物不明)
  2. Mea Culpa (声:79年のラジオの電話質疑応答番組での普通の人と政治家のやりとり)
  3. Regiment (声:レバノンの民謡歌手Dunya Yusin。The Human Voice in the World of Islamより)
  4. Help Me Somebody (声:80年、ニューオリーンズのラジオで牧師の話)
  5. The Jezebel Spirit (声:80年、ニューヨークでの霊媒師の声)
  6. Qu’ran (声:アルジェリアのコーラン。The Human Voice in the World of Islamより)
  7. Moonlight in Glory (声:The Moving Star Hall Singers。 Folkways)
  8. The Carrier (声:レバノンの民謡歌手Dunya Yusin。The Human Voice in the World of Islamより)
  9. A Secret Life (声:エジプトの人気歌手Samira Tewfik。Les Plus Grandes Artistes du Monde Arabeより)
  10. Come with Us (声:80年に拾ったラジオショーでの宣教師の話)
  11. Mountain of Needles (声なし)

7曲目のMoonlight in Gloryの声はアメリカが誇るスミソニアン博物館のフォークウエイズ(全世界から集められた伝統文化の音声を収録した膨大な資料)でオリジナルを発見しました。→Been in the Storm So Long: A Collection of Spirituals, Folk Tales and Children’s Games from Johns Island, SC 115番の音ですね。
このMoonlight in Gloryは、最近ハマっているTEDのウエブサイトでも映像を作成した人を発見!感激!

で、イーノとデビッド・バーンは、このアルバムから2曲をクリエイティブ・コモンズの下にてマルチトラックで音源を公開、ダウンロードできるようになっているウエブサイトを公開しています。トラックを好きなだけダウンロードして組み直し、オリジナルを加えたりして独自のMy life in the Bush of Ghostsが創れる!!!という音楽をやるファンには鼻水が垂れてくるほど嬉しい試み。この手のものに興味のある方は是非試してみてください。完成品がアップロードされているので、みんなの作品を楽しむことができます。Bushというのにひっかけて、某国の大統領のスピーチなんかもサンプリングして音楽してる人もいて面白いです(^^)こちらです→My Life in the Bush of Ghosts

【このブログ内の関連記事】
By This River /Brian Eno
パヴァロッティ
イーノ:アン・エンディング(アポロから)
ザ・プラトウ・オブ・ミラー/イーノ&バッド
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6 Comments for “My Life in the Bush of Ghosts / Brian Eno and David Byrne”

  • koko より:

    ゆかさん、元気?
    ゆかさんのブログは毎度の事ながら”へーっそうなんだ”と感心してします。
    それにしてもあのTedカンファレンスがずーっとモントレーでやっていたのは妙な感覚だな。
    よくこんな小さい町であれだけの事をやっていたと思うと関心関心。
    でも今年を最後に来年からはロングビーチに移るけど。モンテレーでやっているうちに一度は見てみたと思ってたけ、その機会もなく終わってしまった。
    このときばかりはバンケットで働いていれば裏からのぞけたかなーなどと思ったよ。

  • 洛趣味 より:

    イーノなんて若い頃わかったようなフリして聞いてました。改めて聞くとどうなんだろうなあ。PFMなんてイタリアのプログレグループなんてもう消えちゃってるんだろうな。

  • 有香 より:

    kokoちゃん>
    そだよね!アソコなのよね!!!ワシがなんたって悔しいのは、Ashes and Snowでサンタモニカ行きを迷っていた頃、コルベール氏が、TEDでスピーチしてたこと!すぐそこにいたのにさ、行きたかったあ。なんか今年はコロラドのアスペンでもあるようですよ。モントレーのがアスペンになったと思ったら、ロングビーチなんだ。

    洛さま>

    PFMは、メンバーチェンジを繰り返してオリジナルの顔ぶれがどのくらいいるのかわからなけど、まだPFMとして活動してるみたいですよ。ワシ的には70年代で停止してますけどねー。

  • トコ より:

    Ituneで今聞いてまーす。
    ちょうどこの前、日本から持ってきたもので。。ブライアンイーノ初心者です。

  • mari より:

    「やし酒飲み」、私も持っています!
    すごい引き込まれた。
    自然が近いところに暮らしていると、ああいうことがあってもおかしくないなとすんなり入ってきた。
    もっと彼の本を読みたくて探したけど、書店では見つからず、そのままになってしまって。
    有香さんの話でまた読みたくなりました。

  • 有香 より:


    トコちゃん>

    そりゃ偶然!これって、音楽史上に残ると思わない?トコちゃん、ヤルな!

    mariさん>

    「やし酒飲み」は一度読んだら一生忘れないですね。わたしもこの記事書いてて思い出してまた読みたくなりました。子供達にも読ませたいので、近いうちGECKOへ行って探してみます。
    自然が近い所に暮らしてると、って凄く良くわかるなー。自然自体が神秘的だし♪


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