先日、ふたたびバーンロムサイへお邪魔してきました。
バーンロムサイと縁の深い映像ジャーナリストの長井健司さんが、ビルマのラングーン(軍事政権名ミャンマーのヤンゴン)にて銃弾に倒れ光に還られました。NHKで放映された長井さん制作のバーンロムサイのドキュメンタリーを見せて頂き、映像の中の子供達の様子や、長井さんのその暖かい視線に涙がこぼれました。クリスマス頃には、再びバーンロムサイを訪れる予定だったとか。そんな長井さんの追悼番組が放送されるそうです。
TBS系 『JNN 報道特集』
放映予定日 2007年10月7日(日)
放映時間 17:30-18:25
http://banromsai.jp/hotnews.html
バーンロムサイ主宰、名取さんより、長井さんの死を無駄にしないためにも、アジアの現実について、皆さんに今一度考えて頂きたいというメッセージを預かっています。以下のビデオクリックもぜひ。
故長井健司氏による「タイ・エイズ孤児」ドキュメンタリー 前編
http://www.youtube.com/watch?v=LPjWF6PtHrI
故長井健司氏による「タイ・エイズ孤児」ドキュメンタリー 後編
http://www.youtube.com/watch?v=E1w0VG7UPn0
【7日追記!!】ぱる女神のミクシィ日記から転載しようと思ってた署名ページのこと忘れてた!!
ミャンマー軍による長井健司さん殺害に抗議する
ミャンマー軍による映像ジャーナリスト長井健司さん殺害に抗議の署名をお願いします。彼のビデオカメラを取り戻すためにも。よろしく!
余談ですが、ミャンマーという名前は昔から使われている名前で、悪い意味があるわけじゃないんだけど、軍が無理矢理政権を握ってからビルマからミャンマーへと呼び名が変わったため、あえてわたしはミャンマーという国名は使いません。首都も同様、ヤンゴンじゃなくてラングーン。イギリスのBBC放送はずっとビルマ、ラングーンという言い方で統一してます。
それから、前にもブログに書いたけど、スーチーさんはビルマに観光に来ないでくれと言っています。外国人が観光で落とす金が、軍事政権のエサになるからです。てか、今の状況じゃ誰もいかないと思うけど。いつか、民主主義が戻ったビルマで、パガン遺跡を歩くのはわたしの夢のひとつです。
さらに余談ですが、今上映中の映画「めがね」、バーンロムサイがこっそり関わっているそうです。見に行ってね!
Comments
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国名の話は知らなかった。観光の収入源が軍事政権の餌って事も。こういった話を聞くと日本やアメリカがどれだけ恵まれた国かって実感します。
アフリカでもエイズが万延してるよね。3割が感染してるとか。特に南アフリカがひどいらしい。また「生まれたての赤ん坊とセックスするとエイズが治る」なんて馬鹿げた話を信じた大人にレイプされ、ショックで死んでしまう赤ん坊も後を絶たないそうです。
一人一人が出来るところから始めていく、それが広がれば世界が変わるかもしれません。
タイにもこんなにエイズ孤児がいるんだ。
そんな子供達の支えを奪ってしまった事の腹立たしさはどこにぶつければいいのでしょ? あまりにも今の世の中狂い過ぎです。
こうゆう腐りきった政権をとことん潰せればいいのに、、、
ヨセミテで初雪?の積もったのをみてきたところでした。かえってきて、パソコンを開いて、バーロンサムのことを初めて知りました。長井さん、私と同年代で、しかも同じ愛媛県出身。こういう仕事をされた方がおられたんですね。まだまだ自分は表層的な生き方だなあと感じました。
今回の事件で、日本大使館や日本人学校があるほど、ビルマに日本人がたくさん行ってるということを知りました。 Σ(゚Д゚) (まだ鎖国してると思ってた^^;)
今は日本の外務省の出してる渡航情報が「渡航自粛」になってるから、少なくとも日本人観光客は行かないと思うけどネ。
軍事独裁政権倒すの大好きなアメリカも今回は利害関係がないから黙ってみてるだけなのかしらん?(;´Д`)
バーンロムサイのタイパンツ、素敵だから買おうかな♪
アルマーニもいいことするもんだ。うん。w
なんだか、ビルマの話と、エイズ孤児の話がごっちゃになってしまった記事だったが、わかりにくくてごめんよ。長井さんを通じて繋がってるっちゅーことで勘弁。
cat姐>
観光収入だけじゃなくて、軍事政権下での貿易は全部ヤツらのエサだよね。世界最貧国の一つだってのに、上層部だけ豪華絢爛な生活をしておる。
うんうん、アフリカ時代さ、ナイロビの娼婦の80%がHIV感染者だって聞いたよ。わしは彼氏がいたりしたので帰国後すぐに検査したり。生まれたての赤ちゃんとって、そんな(T▽T)なんちゅーこった。
そうだよね、とりあえずまずは自分、で、ひとりひとりってずっと広がってくれるといんだよね。
みっちゃん>
タイでは家族感染が多いらしいね。母ちゃんが元娼婦だったとか、父ちゃんで稼ぎで娼婦の世話になって家に帰って母ちゃんに感染させたとか。で、結果一家エイズで全滅とかね。今、薬が大分よくなったので、ちゃんとした環境で薬さえちゃんと飲んでいればエイズは発症しないというので、母子感染した子供たちは救えるのです。
猫シッターさん>
おお、ヨセミテの雪とは、もうすっかりそんな季節ですね。コロラドの昔の我が家も辺りは白くなってるだろうなあ。チェンマイにいるとあの痛いような空気の冷たさが恋しいです(笑) 長井さん、素敵な方だったようですなあ。生きていれば、まだまだたくさんの仕事をされたんでしょうけど、今はお疲れさまでした、と言いたいです。
まんちゃん>
ビルマも中身は複雑な国だから、軍事政権倒したら、今度は民族紛争が浮上してくると思うし、きっと難しいんだろうなと思うっす。アメリカは今回は先頭きって経済制裁に乗り出してるが、利害関係なきゃ武力行使には絶対でないね。(笑)
ああ、まんちゃんならタイパンツ似合うよ、絶対!わしも一枚もってるが(バーンロムサイのじゃないけど)折り返しをするので、その部分でデブってしまい、なんだかドラム缶状態になってしまう・・・部屋着だけにしてます(T▽T)
いろいろ紹介ありがとうございました。
今You Tubeを見ようとしたら、5秒ごとに切れるので、もうちょっと回線のいいところで再挑戦してみます^^;
猫シッターさんの書き込み見ましたが、愛媛県出身だったのですか・・・!! 実は私も愛媛県出身なんです。
うーん、ますます、もっと多くの方に知ってもらいたい。。。
私もミャンマーとは呼びません。絶対ビルマと呼びます。
日本政府はビルマの軍事政権を認めているので「ミャンマー」と呼んでいますね。
ちなみにうちの母校の大学は、30周年記念行事でダライラマが来て、スーチーさんからもメッセージをいただいています。
早くスーチーさんが自由の身になられることを願います。
ビルマの竪琴以来一度は訪ねてみたい国なんですよ。タチレクなんて行った内に入りませんものね。パガンにはぜひとも行きたいです。早く本物の民主主義が育ちますことを祈ります。
そういえば元のキリシタン学校に入ったときに、みんながミャンマーって使ってなくて、あ、ビルマって言ってるんだ、と思ったことがあります。ミャンマーってまともに呼んでる外国ってば日本だけ?ビルマ人の元同僚と、その子供たち(二人ともよりによって米国留学中…)がちょっと心配です。
ぱる女神>
こちらこそ、署名サイト情報ありがとう!Youtubeはダイアルアップじゃちょっと辛いね。特に、今ネット状態ひど過ぎで、ウチでも相当ストレスあります。愛媛県の出身って大物多いねー。ぱるさんや猫シッターさんとかmomoさんとか、みんな素晴らしい。
あやこさん>
生ダライラマ見たのか、いいなあ!法王様あちこち出向いてるよね。モントレーにも着たらしくて、知ったのが後で逃したわしです。あんな小さな街にも来たってすごい。スーチーさんは大昔、この前メーソットのビルマカレン族難民の本を出したリチャードがインタビューをしたことがあって、その印象を「透き通るような美しい人」と言っていました。応援したいよね(T▽T)
洛趣味様>
お仕事で訪問経験あるんだろうなあと思ってました。Ashes and Snowでもパガン遺跡のシーンがあるんですよ。ビデオみる?タチレク観光もあのビザ代がやつらのエサの足しですよねー。ムカつく(T▽T)
me-a先生>
アメリカもミャンマーっていってるよ。(てかCNNはミャンマー)今回のことでビルマの知名度も広がったと思うけど、今までは日本人にビルマといっても、ミャンマーという国名と一致させられない人が多くて、ビルマといった後で「あ、ミャンマーのことね」と付け加えたりね。元同僚さん、無事でいるといいね、、
非常に興味深い記事を母親が送ってきたので、
転載させてもらっていい?
妹@ハワイ在住が、ゆかっちが言ってる署名運動の呼びかけしててさ、
それに対する「別の見方」として紹介してたんだけどさ。
元ネタは、メールマガジンらしいんだけどさ。↓
http://blog.mag2.com/m/log/0000153821/109029863.html
以下全文引用
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ミャンマーの「真相」
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渡部亮次郎
1995年から3年間、日本のミャンマー大使を務めた、知り合いの山口洋一
氏が 2007年10月11日号の「週刊新潮」に特別手記を寄せている。「スー
チー女史が希望の星というミャンマー報道は間違っている」というもの。
山口氏は本籍佐賀県70歳。私が外務大臣秘書官の頃は本省の海外広報課
長から昭和天皇の御用係に出向していた。その後、インドネシア大使館
の参事官などを経てミャンマー大使を務めた。
週刊新潮の手記は4ページに及んでいるが、「勲章ジャラジャラの軍服
を着た為政者と、民主化を目指す軟禁中の女性・・・。誰が見ても悪役は前
者である。デモの取材中、日本人ジャーナリストが射殺された事件は、
ますますミャンマー政府の悪逆非道を印象付けた。
が、元ミャンマー大使の山口洋一氏は、新聞、テレビの偏向した報道を
指摘する。もはや、スーチー女史は希望の星ではないのだと」
以下< >で括って内容を紹介する。
<欧米の殆どすべてのメディアと日本の新聞、テレビはミャンマーで起
きた僧侶中心のデモを、軍事政権の圧政に対し民主化を求める民衆が蜂
起したという構図で報じてきた。あまりに単純すぎる>
<今回のデモの規模10万とは誇大な数字だ。メディアは反政府運動の規
模を5~6倍、酷い時には10倍にする。在任中アウンサンスーチー女史の自
宅前の集会が連日3—4000人と報道されていたが、部下に数えさせたら5
—600人しかいなかった>
<今回のデモでもスーチー女史の率いる政党NLDが市民にカネを払って参
加させている事実、デモ隊が投石し、武器を奪おうとしたので治安部隊
が止む無く発砲した事実を殆ど伝えていない>
<ある地方では治安部隊を僧侶が僧院に押し込め、その車に火を放つと
いったおよそ「平和的な抗議活動」とは思えない振る舞いを見せたそう
だが、日本では報道されていない>
<かつて日本人記者は「本社が期待しているのは、ミャンマーの首都が、
反政府運動の闘士たちの血の海になっているような記事です」言ってい
た>
<日本のマスコミは、「軍政は政治犯を釈放すべきだ」と主張するがミ
ャンマーに純粋な意味での政治犯は1人もいない。「道路や公園など公共
の場所で5人以上の政治目的の集まりは禁止」「屋内における50名を超え
る政治集会は許可制」といった古くからの法律に違反したものばかり。
法治国家として当然のことを怪しからんというのは(どうか)>
<スーチー女史は自宅に広い庭があるのにわざわざ演説集会を自宅前の
道路で開き、野次馬を集めて政府を挑発。取り締まろうとすると「民主
化を妨害している!」>
<ビルマ人のスーチー女史を見る目は大きく変わった。それはアメリカ
から資金的、物的な援助を受け、政治的な指示も仰いでいる事が広く国
民に知られてしまったから。英国の植民地時代の苦い経験から、ビルマ
人ほど外国勢力との結託に嫌悪感を抱く国民は無い>
<翳りのもう1つはスーチー女史は軍事政府に反対しているだけで具体的
な国家ビジョンが1度も聞かれないこと。それで国民は失望しスーチー離
れや反スーチー感情が生じている>
<96年、ヤンゴン市内でスーチー女史の乗った自動車が暴漢に囲まれて
立ち往生。警官隊が排除という事件があったのもその証拠。怯えた彼女
は政府に保護を要請。自宅軟禁には警官による保護の面もあるのに、彼
女に不利な事実は一切報じられていない>
<88年、18の少数民族が内乱を起こしたが、軍政はこれを鎮圧。血で血を
洗う内戦を全面的に終結させた事は軍政の最大の功績となった>
<今回、デモの発端となった燃料費の大幅値上げなどの失政はあるもの
の、経済成長は毎年ほぼ5%を維持しており、国民の信頼を得る原因の1つ
となっている>
<これらの事から現在のミャンマー国民の大半は軍事政権を容認し、命
を賭けてまで反政府運動を行おうとする者など殆どいない。憲法の基本
原則を審議する国民会議は8月にすべての作業を終えた>
<ミャンマーの一般国民は現状をベストとは思っていないものの、民主
化への中間段階として仕方がないものと捉え、容認しているのだ>
<植民地や独裁という複雑な歴史を背負ったこの国では、今日、明日に
完全な民主主義が定着する事はまず不可能。準備が整っていないところ
に形だけの民主主義を持って来ても、政治家は利権漁りに狂奔し、有権
者は買収され、早晩、破綻するのは目に見えている>
<だから軍政は、まず民主主義の準備期間、一定限度の軍による政治へ
の関与を残した「踊り場民主主義」を作り、ワンステップ置いた後に、
最終段階へ進もうと考えており国民はそれを理解している>
<実情を正しく見極め、まずスーチー女史が善玉で政府が悪玉という時
代劇のような構図でミャンマーを報じるのを止めることが国際社会とし
て心得るべき第1歩ではないか>2007・10・06
ね?面白いでしょ?
アメリカの動向に関してはなかなか頷けるところもあって
ニヤリとしちゃいました。
だからって軍政がいいってわけじゃないんだけどさ。
まんちゃん>
おお、さすがまんちゃん、ありがとう!
わしもねえ、軍事政権が崩壊したら、多分内戦みたいなことになるんじゃないかと思うのです。イラクじゃないけどフセイン落ちたらトンでもないことになったみたいに。どうしようもない恐怖政治で多民族国家を落ち着かせているってのはよくある話で、べつにビルマだけじゃないんだけどね。で、スーチ−さんは、民主化の象徴として君臨しているのはいいが、確かに政治家としてどうなのかっていうとちょっとわからん面も多いよね。ビルマの豊富な天然資源に目がくらんだ国際資本が、てぐすね引いて軍事政権の崩壊を待ってるのかもしれず、結局ビルマ人のためのビルマの再建のように見える新たな植民地化かもしれんよね。今後しっかりしたリーダーの登場が望まれるところっす。
軍事政権の利点を認めて1000歩譲ったとしても、それでもやっぱし民主化の応援をしたいわしです。
てか、けっこう突っ込みどころもあるよね、< >内のいろいろ(^^;
人間って何なんだろうって考えさせられちゃうところもあるなあ。ビルマ(この呼び名で育ちました)は行ったことがないけど、軍隊が支配するようなところは武力行使で国民を押さえつける体質があるから、平和はないんでしょうね。
報道カメラマン。いろいろな人の話を聞くけど凄いなあと思う。彼らが撮っているのは目に見える状況だけじゃあないからね。自然写真撮影のそれとは全く違う次元のものがあるから、同じ撮影という世界を知っている人間からみても未知撮影能力+気迫+使命感のようなものがあるんだろうね。
彼の足跡は絶対に無駄にならないと思うけど、なんとかならんもんかいねえ。物欲で動く指導者のために苦しむイラクやアフガニスタンの一般人のことも目に浮かぶ思いがしております。
私見だがジャーナリストを動かす動機は溢れる功名心と少々の好奇心。功を立てて名を上げること。そのいかにも個人的な動機と社会の動きが大きく響きあったとき名声を得られるし死も賜わる。ベトナム戦争時、北爆下のハノイ行き要員だった私は故あって断念。替わりに行った人は時を経て、3年前イラクで撃ち殺されました。死にはしたけど、1975年、解放軍の戦車に同乗し占拠した大統領官邸で解放軍の旗を打ち振る兵士を撮った唯一の外国人記者はおそらく彼のはず。
まんちゃん紹介の週刊新潮記事だが、3年間もミャンマー大使をしていたらこういう見方になるのは至極当然だと思う。週刊新潮も相変わらず党派性を堅持した編集方針のようで敬服します。
わらじむし>
返事おくれてすまん。軍政は国民を押さえつけてるだけじゃなくて、経済的にも搾取しまくりだよね。豊富な天然資源のある国なのに、一般の人は教育も受けられない、明日食うもののアテもない、病気は放置、そういう状態で暮らしてるっておかしい。
父>
そうか、週刊新潮か(笑)それで納得だったりして(^^; てか、その後、ビルマ人とちょっと触れ合う機会があったりしたのだが、やっぱりフツーの人で軍政を支持してる人なんておらんと言っておった。支持してる人にあったら、それは今の政府からかなりの恩恵を得ている特殊なグループだけだと。そういうのを聞くと、そうか、この記事を書いた人も、とか想像しちゃうよね。