すげー、このタイトル。舌噛みそうになった。
レクイエム続きですまんですけど。(全然すまんと思ってねーけど)
Zbigniew Preisner/Requiem For My Friend
実は、ポーランド人作曲家のプレイスネル氏について、ワシはほとんど知らないんです。作品で耳にしたことがあるのは、「ふたりのベロニカ」のサントラとコレのみ。このCDにしても、アメリカで本屋のCDセクションを漁っているときに偶然見つけて買ってみた予備知識もなにもない冒険購入だったのであります。
タイトルが「Requiem For My Friendですが、この友達とは、ずっと映画で協力してきたキェシロフスキ監督のことなんだそうです。Wikiで見てみたら、彼が作曲した映画音楽の数々がズラリと出てきて、へえ、この映画もこの人だったんだ、という筋金入りの映画音楽家。それもキェシロフスキ監督の作品は全て彼ですね。
というわけで、プレイスネルの音楽は映像と切っても切れないもののようではあるのですが、このレクイエムは数少ない音楽だけの作品で、パート1「レクイエム」とパート2「ライフ」の2セット収録。音楽だけとは言っても、実はこのアルバムも本当は映像と繋がっていたらしく、キェシロフスキ監督が心臓発作で急死する前、監督とプレイスネルと脚本家が3人で誕生から死までの人の一生をテーマに映像と音楽のイベントを企画していたそうで、結局実現されずに監督が逝ってしまったワケだけども、そのときに途中まで創作された音楽にレクイエムが加わり、最終的にコレになったというわけ。
レクイエムはグレゴリオ聖歌風のシンプルなアカペラのオフィチウムで始まりますが、和音やメロディラインはとても現代的。ワシは現代音楽家が独自の味付けをした古楽風の音を出すのが大好きなので、出だしから一発を食らってしまいます。
Officium
淡々と刻まれるリズムにオルガンが重なり、さらに神秘的なソプラノが加わっていく2曲目のキリエもかなりツボっす。
Kyrie Eleison
歌は決まったラテン語の詩にこだわらず、ポーランド語なんかも混ざっている模様。ポーランド語がわからんから、ハッキリわからんけど。全体的に古楽に帰った音だけども、Lacrimosa(涙の日 )でいきなり、お、ヴェルレクか!?みたいな雰囲気に急変するので面白い。
レクイエム最終曲Epitaphium(墓碑銘 )のオルガンのシンプルな美しさは感動します。
ソプラノはエルジビエタ・トヴァルニツカさんです。
(注:ヴェルレク=ヴェルディのレクイエム)
パート2の「ライフ」は、人の誕生から死までを表現した組曲で、完成しなかった企画の1部らしいです。哀愁を帯びたサックスの音(突然世俗的になる!サックス効果でw)から始まって、レクイエムからカラリと大きく雰囲気が変りますけど、進んでいくと、ラテン語の歌もあったり、壮大なコーラスやオーケストラはレクイエム以上にレクイエムらしい(荘厳重厚系の)部分もあります。そして、レクイエムで登場したLacrimosa(涙の日 )がリプライズ。
つか、この二つのパートは同じアルバムにあると考えずに聴いたほうがいいかもしれん。ワシ的には圧倒的にレクイエムが好みなんだけど。
どっちにしても、聴き込んでいる作曲家ではないので、あちこちの音楽と比較も出来ず、このアルバムだけでの印象になりますが。
Requiem For My Friend – Preisner / Rewakowicz, Kaspszyk, Sinfonia Varsovia, et al
(1998/09/18)
Jerzy Glowczewski
Preisner’s Music (2000/02/08) Zbigniew Preisner、 ズビグニフ・プレイスネルの映画音楽からアレコレと美味しいとこだけつまんだお手軽作品集。持ってないんで感想かけませんが、ご参考までに。 |
Comments
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こんばんは。
コレよさそうと思い記事を読み進めて行ってジャケ写をみたら『あっ、これもっている。』・・。
聴きなおしてみます。
たまに持っていることを忘れて2枚買っちゃったりすることありますよね?(^^; 今は好きな音楽CDがなかなか入手できない場所にいて、買うときは厳選するのでそういうこともなくなりましたけど、アメリカに住んでいたときはたまにありました。
聴いてみましたかー?ワシはこれを買ったときは、あまり印象に残ってなかったのです。ずっと聴いてなかったし。全部好きっていうものじゃないですけど、ツボにハマる曲もあって見直してます。でも全部通して好きじゃないと、なかなか入り込めないワシなのでした。