
リヒテル(スヴャトスラフ)(アーティスト), モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団(演奏)
グリーグ(作曲), マタチッチ(ロヴロ・フォン)(指揮), シューマン(作曲)
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音自体の持っているリアルな重い実在感という点で、リヒテルほど底知れぬ凄みをもったピアニストはいないだろう。このロマン派の2大ピアノ協奏曲でも、リヒテルのピアノは絶好調だ。特にグリーグは雄大な第1楽章冒頭から、構えがすばらしく大きく、休符には意味がたっぷり含まれている。祈りの第2楽章でも消え行く音の余韻をたっぷりとり、思わず息を呑むほどの深い溜めの効いた音楽になっている。巨大な氷の絶壁を思わせる第3楽章では、リヒテルならではの気迫の「獅子の一撃」が音楽の本質をわしづかみにする瞬間が幾度も待っている。シューマンでも、幻想的なロマンティシズムの極致とも言える第1楽章、エレガントで間奏曲的な第2楽章、華やかに沸き立つ第3楽章、どこをとってもピアノはピンと張りつめた緊張感を持続し、鋭く非凡な存在感を放っている。マタチッチ指揮モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団も、明るい音色で心をこめてリヒテルに寄り添い、特に緩徐楽章は好感がもてる。(林田直樹)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
最新のART(アビー・ロード・テクノロジー)によるリマスタリングで蘇るEMIの名盤。巨匠リヒテルと巨人マタチッチが共演したスケールの大きなグリーグとシューマンのピアノ協奏曲。
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